2011年7月に発売された、新しい昆虫図鑑を紹介します。
講談社発行の「講談社の動く図鑑 MOVE（ムーブ） 昆虫」という図鑑で、
昆虫好きのお子さんには最高にオススメです。1890円です。
昆虫マニアとしても知られる解剖学者・養老孟司さんが監修しています。
200ページほどの内容ですが、これを一冊読めばおおよその昆虫の基
本が理解できてしまいます。高いレベルの知識をやさしく知ることができ
る、レベルの高い本です。私自身も、知らないことがたくさん載っていまし
た。
写真がとても充実しているのも特徴です。なかなか見られないビックリ写
真や、珍しい生態をとらえた写真が満載です。
また、標本写真でたくさんの虫を紹介するページでは、写真が大きいので
とても見やすいと思いました。さらに、まだ見ていないのですがDVDが一
枚付いています。NHKの取材で撮影された様々な昆虫映像が69分。これ
で1890円とはかなり驚異的です。
あまりのベタぼめぶりに怪しさを感じる人もいるかもしれませんが…実は
この本、私の知人がプロデュースしたものなのです。子どもの頃から昆虫
好きで、屋久島で新種のカミキリムシを発見したこともある（学名にはその
人の名前がついています）という人です。栗林慧さんをはじめとする有名な
昆虫写真家や、多くの昆虫研究者、解剖学者の養老孟司さんとも付き合い
のある方で、そうした力を結集した図鑑が悪いものになるわけがなかった
のでした。
基本的には子ども向けですが、お父さんもうならせるだけの内容がありま
すので、昆虫に関心のある大人にもおすすめできます。
そして、この本にはなんと私が採集した福江島産の昆虫の写真も使われて
いるのです。ひとつはマイマイカブリ。福江島産のものが日本で最大になる
という昆虫ですが、図鑑には標本写真が載っていて、ちゃんと「長崎県福江
島産」と書かれています。
（写真下）
今回は図鑑を紹介したので、ついでにもう少し続けましょう。上の図鑑は本
当に素晴らしい図鑑ですが、もし五島の昆虫について興味がある人で、さ
らにいろいろな種類がわかる図鑑がほしいという人がいれば、下記もお勧
めできます。
★「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」 南方新社 3500円
…鹿児島の出版社が出している図鑑で、南九州の昆虫を中心に2500種を
越える 種類が載っています。ちょっと値が張りますが、野外にも持って行
けるサイズですし 値段以上の価値はあります。似た種類の見分け方など
も細かいです。
★「昆虫観察図鑑」 誠文堂新光社 2400円
…2011年になって発行された新しい図鑑で１１００種以上が載っています。
写真が大きくて美しく、わからない種類が見つけやすい。写真をパラパラめ
くるだけでも楽しめる図鑑です。ただ、索引は使いにくいの一言。単純な五
十音順ではなく、分類順になっているので、昆虫の分類がわかるマニアや
専門家でないと、ものすごく不便です。この点は、出版社にも電話で伝えま
したが…。
ということで、珍しく本の紹介でした。
(2011.7.２３記）