日本最大級のアリ
クロオオアリ （アリ科）
Camponotus japonicus

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2018.4.9：鬼岳樹木園）

★分布：北海道〜九州、トカラ列島の中之島まで　　　★大きさ：７〜１２ミリ

開けた空き地や畑、道ばたなどでよく目にする大型のアリ。北海道から
九州、および周辺の離島に見られるほか、国外では朝鮮半島や中国にも
分布します。全体が黒っぽく、腹部には金色の毛が多く生えています。
ひとつの巣には数百から千匹程度の個体がおり、通常目にするのは
働きアリで、大きさは７ミリから１2ミリほどになります。写真の個体は働き
アリの中でも「兵アリ」と呼ばれる大型のもので、巣を守り、外敵に立ち向
かう役割を担っています。頭もアゴも大きくて、見るからに迫力があります。



巣は、下の写真のようにオープンな場所に作られ、噴火口のような形を
しています。



女王アリは１８ミリほどにもなります。クロオオアリは日本最大級のアリの
ひとつなのです（日本最大としている図鑑もあります）。



島内でも特に珍しいアリではなく、例えば鬼岳の園地でもよく見られます。
子どもの頃、学校の遠足で鬼岳に行った時に巨大なアリがいて驚いた
記憶がありますが、間違いなくクロオオアリだったのだろうと思います。
(2019.6.14)

※参考資料　「アリの生態と分類ー南九州のアリの自然史ー」
　　　　　　　　　　　　　　山田正気・原田豊・江口克之　南方新社
　　　　　　　 　「増補改訂版　昆虫の図鑑　採集と標本の作り方」　南方新社
　　　　　　　 　「アリ ハンドブック」 寺山守/久保田敏　　文一総合出版
　　　　 　　　　「講談社の動く図鑑 move 昆虫」 講談社

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