夜行性の大型種
ミカドオオアリ （アリ科）
Camponotus kiusiuensis Santschi

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(写真はすべて2019.6.7：玉之浦町）

★分布：北海道〜九州　　　★大きさ：８〜１１ミリ

大きさ１０ミリを越える大型のアリで、国内では北海道から九州にかけて
の森林に生息しています。
頭部から腹部にかけては鈍い光沢のある飴色（あめいろ）といった感じ。
脚はやや明るめの褐色です。



夜行性で、観察した時は夜の樹上を素早く歩き回っていました。写真は
全て木の幹の上で撮ったものです。動きが早いのですが、時々ピタッと
動きをとめてその場に静止しました。その時を待って撮影しました。



枯れた竹や朽ち木の中に巣を作るそうです。複数の巣からなるコロニー
をつくり、ひとつのコロニーには１個体の女王がいます。



福江島ではクロオオアリと並ぶ大型アリだと思いますが、夜行性というこ
ともあって、なかなか一般にはその姿を見る機会は少ないでしょう。
しかし、夜の鬼岳樹木園でもわりと簡単に見つかりましたから、家の近く
に林があるような人は、夜の散歩（？）の折にでも木の幹をライトで照らし
てみると、大きなこのアリに出会うことがあるのではないでしょうか。
(2019.11.17)

※参考資料　「アリの生態と分類ー南九州のアリの自然史ー」
　　　　　　　　　　　　　　山田正気・原田豊・江口克之　南方新社
　　　　　　　 　「アリ ハンドブック」 寺山守/久保田敏　　文一総合出版

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