体操ガニとも呼ばれます
チゴガニ (コメツキガニ科)
Ilyoplax pusilla
準絶滅危惧(NT)…長崎県レッドリスト2011



                               (2006.5.25:岐宿町・河務)


分布:宮城県〜南西諸島    甲の横幅:1センチほど

河口や干潟で見られる、とても小さなカニです。人差し指のツメぐらいの
イメージでしょうか。穴を掘って暮らしていて、驚くとさっと隠れますが、静
かにしていると数分で出てきます。
上の写真のものはやや小ぶりなチゴガニなので特徴が出ていないのです
が、大粒のものですと、体の横の部分が青色をしていてきれいです。
群れ
の写真は出していませんが、生息地にはかなりたくさんいます。密度の高
いところでは50センチ四方に20匹以上もいることもあります。



別名”体操ガニ”などと言われることもあります。というのは、オスは、まる
でバンザイをするかのように、ハサミを上下に振り上げるダンスをするの
です。ヒメヤマトオサガニもダンスを見せてくれますが、こちらはよりリズミ
カルですし、多くのオスが一斉に行うという面白さがあります。干潟の一画
で、たくさんの白いハサミが次々と振り上げられるようすは、確かに集団で
体操をしているようにも見えます。
福江ではあちこちで目にしますが、彼らがいそうな場所に行った時は、ま
ずは遠目から双眼鏡で探ることにしています。ズカズカ歩いていくと、現場
に着いた時には隠れてしまっていますから。
(2011.6.3記)


参考文献 「干潟の生きもの図鑑」 南方新社
     
 「海辺の生きもの」  山と渓谷社
      

※一覧に戻る