ハサミの先が赤い
ユビアカベンケイガニ （ベンケイガニ科）
Parasesarma eacis
準絶滅危惧（NT）…長崎県レッドリスト2022

(2023.7.20）

◆分布：本州（神奈川県）〜沖縄　　　◆甲の幅：２１ミリ

神奈川県以西（静岡県からとする図鑑もあり）から沖縄にかけて生息する、
ベンケイガニ科のカニ。
ハサミ脚の先が赤いのが特徴で、ユビアカの名もそこから来ています。


(2023.7.20）

福江島では道路上にもよく現れるベンケイガニに比べるとだいぶ小柄で、
半分から3分の２ぐらいの体格イメージです。
私が指で持っている個体をみれば大きさがわかると思いますが、
これはおとなのメスで、腹部には卵を抱えていました。


(2023.7.20）

下の個体はオス個体で、ハサミ脚が大きいです。


(2023.7.20）

ユビアカベンケイガニは河口のヨシ原や、干潟の草地に生息しています。
一般の人でそうした場所にいく人は少ないでしょうから、普通に生活して
いる分には、出会う機会はほぼない種類でしょう。


(2023.7.20）

かくいう私も、実は専門家に教えていただいて知りました…。
図鑑にもよく書かれていることですが、非常に機敏ですばしっこく、
つかまえるのは簡単ではありません。


(2023.7.20）

2023年11月現在、国（環境省）のレッドリストには載っていませんが、
いくつかの府県では準絶滅危惧レベルになっています。
長崎県の最新レッドリスト（2022版）でも準絶滅危惧（NT）です。
河川改修などによる、河口の環境改変などが脅威となるでしょう。
(2023.11.4）

参考資料　
「干潟の生きもの図鑑」　三浦知之　南方新社　2008
「海辺のエビ・カニ･ヤドカリ ハンドブック」　渡部哲也　文一総合出版　2014
「日本産 淡水性・汽水性 エビ・カニ図鑑」　豊田幸詞/関慎太郎/駒井智幸　緑書房　2019
「長崎県レッドリスト2022」
　
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