最大級のチョウチョウウオ
ニセフウライチョウチョウウオ　 （チョウチョウウオ科）
Chaetodon lineolatus


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2010.1.9：中通島 道土井湾：水深３ｍ）

★分布：南日本の太平洋岸、琉球列島、インド洋・太平洋　　　　
★大きさ：３０センチほど

成長すると30センチに達する大型のチョウチョウウオ。水中で成魚を見る
と、通常のチョウチョウウオの倍もあるように見えます。が、これも基本的
には南の海の魚で、五島では夏から秋にかけての時期、幼魚を見ること
ができます。
上の写真のものは大きさ５センチほど。あるサンゴの周囲に居着いていま
した。１０ｍほど離れた場所には、やや小さなものがもう一匹。サンゴのポ
リプ（とりあえず、サンゴの肉質部分と考えて下さい）を好んで食べるほか、
小さな生物もエサにしているようです。



実は、五島では今回初めて見ました。少し前に現地のダイブショップ「ナ
イスばでぃー」のHPを見ていたら、写真に撮られていたので、「ニセフウラ
イがいるのか」と驚いて、なんとか暖かいうちに五島に行きたいものだと
思っていました。結局、冬になるまで行けませんでしたが、なんとか生きて
いてくれて、出会うことができました。



南日本の太平洋岸に比べ、五島では南から流れ着くチョウチョウウオの
種類が少ないような気がする。と、私はこれまで考えてきました。伊豆半
島などではわりとよく目にするセグロチョウチョウウオやフエヤッコダイな
ど、まだ五島では一度も見たことがありません。しかし今回、このニセフウ
ライチョウチョウウオも出会えたことですし、今後、思いがけぬ遭遇に一層
期待しているところです。
(2010.1.11記）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

※参考文献 　「山渓 ハンディ図鑑13　日本の海水魚」　山と渓谷社
　　　　　　　　　「山渓 カラー名鑑 　日本の海水魚」　山と渓谷社
　　　　　　　「チョウチョウウオガイドブック」 TBSブリタニカ　　　　


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