(2010.5.21：高麗曽根・水深18ｍ）
五島近海では珍しい
テングダイ 天狗鯛 （カワビシャ科）
Evistias acutirostris
(2010.5.21：高麗曽根・水深18ｍ）
★分布：南日本の太平洋岸、小笠原諸島、西部太平洋の熱帯域、ハワイ諸島
★大きさ ：30センチ
伊豆諸島のやや深い場所でよく目にするほか、小笠原諸島では数十匹
の群れが見られます。今回、私としては五島海域で初めて見つけました。
一緒に潜った地元ダイバーたちも初めてだということだったので、五島で
は珍しいといえるでしょう。黄色と黒の縞模様が美しく、魚体も大きめなの
で見栄えがします。水中でもあまり動かないので、写真も撮りやすい魚です。
図鑑によれば岩礁域の水深２０〜２５０ｍに生息とありますので、ダイバ
ーにとっては少し深めの場所を好む魚です。今回見つけたのは水深１８
ｍほど、大きな岩の陰でした。一匹だけ。
他のダイバーを呼び、少しずつ近づいてみました。すると警戒したのか、
ゆっくり離陸するように泳ぎ出し、1秒に50センチぐらいの速さでその場を
離れていきました。
こんど五島で出会えるのはいつだろう…などと思いながら見送りました。
群れでいてくれるようなポイントが見つかるとよいのですけど。
（2010.6.27記）
参考文献 「日本の海水魚」山と渓谷社