細くともたくましく
ヒナギキョウ　雛桔梗 （キキョウ科）
Wahlenbergia marginata 　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2011.5.5：旧福江市・南河原）

★分布：本州（関東以西）〜沖縄　　　★花の時期：５〜８月　　　★花の直径：５〜８ミリほど

日当たりの良い草地で見られる、小さなキキョウの仲間です。高さ２０〜４０センチ
ぐらいになりますが、花は５ミリちょいぐらい。かなり小さい花ではありますが、
さすがにキキョウの仲間、拡大して見ると品のよさと可憐さを兼ね備えた美が
あるように思います。



福江では鬼岳の園地をはじめ、あちこちで目にしますが、意外に見つけやすいのは
公園のような場所でしょう。
例えば、市街に近い戸楽（とらく）の園地。それから玉之浦カントリーパークなど。
その他、花見のために整備してあるような場所ではかなりの確率で見つかります。
しかも１本や２本でなく、数十も群生していることが多いです。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2010.10.30：鬼岳）

茎は１ミリもないんじゃないかと思うぐらい細く、葉は下の方にあるので目立ちません。
細長い茎がヒョロヒョロと伸び、その先っちょが少し曲がって花がついている。
一見心配になってしまうほど弱々しいイメージですが、強い風が吹いて押されても
耐え抜いています。



図鑑では普通は春の花扱いですが、初めて福江で見つけたのは10月末の鬼岳でした。
さすがに２本しかありませんでしたけれど、暖地では予想以上に花の時期が長いのかも
しれません。



見つけたのが秋であったため、当初は秋の花の図鑑を見て調べたりしました。
おかげで種類がわかるまでにけっこうな時間を要しました。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2011.4.25：玉之浦カントリーパーク）

花が開いているのは日中だけと思われます。というのは、夕方になると上のような
姿になっていたからです。１時間前は全開だったのですけどね。
私はそれを知らなかったため、あとで撮ろうと思っていた「群生のようす」を
撮り逃したというわけなのです。
(2012.4.23記）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

※参考文献　「山渓 ポケット図鑑１　春の花」 山と渓谷社
　　　　　　　 　「春の野草」 山と渓谷社
　　　　 　　　　
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