大きな黄花の希少種
キエビネ　黄海老根 （ラン科）
Calanthe sieboldii
絶滅危惧�TB類（EN)…環境省レッドリスト2015
絶滅危惧�TB類（EN)…長�ｱ県レッドリスト2011

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（島内某所・春）

★分布：本州（静岡以西）〜九州　　★花の時期：４〜５月　★花の直径：５センチほど

（※画像は、ある人が過去に島内で撮影した写真を借りてスキャンしたものです）

西日本で多く見られるランで、日本列島の他では中国湖南省、台湾と韓
国の済州島で知られています。常緑広葉樹林の中や植林地の中などに
見られ、開花時の高さは４０〜６０センチになります。

黄色の花は直径５センチほどとエビネより大型で、成長した株では１０〜
１５の花をつけて非常に見事です。



福江島でも自生が知られ、１９８０年頃には七ツ岳の七嶽神社社叢林で
見られたという記録がありますが、現在は確認できていません。今から数
十年前は福江島にも様々なランが多く見られたそうですが、その後のブ
ームでエビネやカンランをはじめとする野生ランは島内あちこちで採りつく
され、激減してしまいました。このキエビネもその中のひとつです。絶滅し
てはいないと思いますが、少なくとも、容易に人が行けるエリアからは消え
てしまっており、滅多にお目にかかれない存在です。



2016年4月現在、国の最新レッドリスト（2015年版）では絶滅危惧�TB類
（EN)、長�ｱ県レッドリスト（2011年版）でも同ランクとなっています。各地
で、非常に高いレベルの絶滅危惧種です。
大きな群落をつくることもあると言います。この島にもかつてそうした風
景があったのだとすれば、心がけしだいで復活もいつか望めるとは思う
のですが…。
写真は過去のものではありますが、場所・日時とも公開は控えます。
(2016.5.3）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

※参考文献　 「長崎県レッドデータブック２０１１」　長�ｱ新聞社
　　　　　　　　　「日本のランハンドブック�@　低地・低山編」　文一統合出版
　　　　　　　　　「五島の生物」　長�ｱ県生物学会編

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