春の山道振り返れば
マルバアオダモ　丸葉青だも（モクセイ科）
Fraxinus　sieboldiana

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(08.5.8：七ッ岳）

★分布：北海道～九州　　★高さ：５ｍ～１５ｍ
★花の時期：４～５月

5月初め、3年ぶりに七ッ岳に登りました。五島列島で2番目に高い山（標高431ｍ）で
自然林がまとまって残された貴重な場所の一つです。
細い登山道を登っていく途中、何度もこの木に出会いました。小さな花がたくさん集まった
ようすはまるで雪が積もったようです。
麓を振り返ると、山裾の緑の中に点々と白い花の一団が見えていました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
調べた結果、マルバアオダモで間違いないと思います。
清楚な美しさが素晴らしい木ですが、低山に普通に見られるとのことです。

七ッ岳登山道のところどころからは、荒川や山内盆地の風景が見えるのですが、
そんな場所ではたいがいこの木が手前に咲いていて、花越しの遠景を
楽しむことができます。あいにく、私が登ったこの日は晴れてはいたものの
空気はちょっと澄んでいませんでした（ややガスっていました）。

このマルバアオダモは雌雄異株、つまりオスの木とメスの木があって
花も微妙に違うらしいのですが、撮影した時はそんなことはつゆ知らず、でした。

どちらの花も白く、花びらは4枚。小花がたくさん集まってブラシのように
なっているのですね。

この日は平日で、山に登っていたのは私一人。
春の七ッ岳の絶景を独り占めしてしまいました。
(08.5.16記）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　