腹部に白帯３本
マエトビケムリグモ　（ワシグモ科）
Zelotespallidiatellis (BOSENBERG et STRAND, 1906)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2019.5.21：七ツ岳）

★分布：北海道〜九州　　　★大きさ ：メス５〜８ミリ/オス４〜６．５ミリ
★親が見られる時期：５〜８月

北海道から九州まで、日本の広い範囲で見られるワシグモ科の一種。
この仲間は網は張らず、地表などを徘徊して暮らしています。
マエトビケムリグモとは妙な名前で由来が気になるところですが、今のとこ
ろ情報は持ち合わせていません。ただ、近い種類で○○ケムリグモという
のがいるので、マエトビ＋ケムリグモであるということは言えます。



この種類は腹部に白っぽい帯が３本あるのが特徴で、実物を見てもこれ
が目につきます。しかし、この白帯がない個体もいるようです。



このクモについては2019年に初めて島内で認識しました。２ヶ所の林内で
それぞれ複数を見たのですが、いずれも林の地表を歩き回っていました。
わりと動きが早いうえ、落ち葉の上に出てきたり、下に入ったりを繰り返す
ので撮影は骨が折れます。たまに動きをとめることもありますが、こちらの
振動が伝わると逃げてしまいます。
林の中でしゃがみ込み、じっと静かにしていると、このクモに気づくことが
あるかもしれません。
(2019.6.15）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

参考資料　「ネイチャーガイド 日本のクモ 増補改訂版」 新海栄一　文一総合出版
　　　　　　　「フィールド図鑑　クモ」　新海栄一/高野伸二　東海大学出版会

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