大陸からの訪問者
スナアカネ （トンボ科）
Sympetrum fonscolombei

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　(2014.9.28：玉之浦町）

★分布：ユーラシア大陸、アフリカ　　★全長：４〜５センチほど（♂37〜46ミリ、♀37〜43ミリ）　　　　
★成虫が見られる時期：秋を中心とした時期　　

ユーラシア大陸やアフリカに広く見られるアカトンボ。季節風に乗って日本
列島にも飛来し、北海道から沖縄まで、各地で点々と記録されています。
私が福江島で初めて見たのは2013年ですが、それ以降も毎年、秋に観察
できています。

上下の写真はメスで、黄色みがかった褐色をしていることが普通です。
また、複眼の下のほうは青みがかって美しいです。空色という感じですね。



羽の付け根近くがオレンジっぽいのも特徴です。



下の写真がオスです。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2014.10.1：玉之浦町）

オスは全体的に赤みが強い体色。顔面まで赤くなります。眼の下側が青
いことなどはメスと同様です。



日本列島では定着している地域はないようですが、１９９８年4月には鹿児
島県の指宿で多数が羽化した記録があります。条件によっては国内でも
一時発生する可能性があるようです。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2014.9.28：玉之浦町）

季節風が運ぶ、大陸からの小さな訪問者。今のところ私自身は島南部の
海岸線でしか見ていませんが、秋には島内各地で見られるのではないか
と考えています。
(2016.10.21)

参考資料　「ネイチャーガイド 日本のトンボ」　文一総合出版
　　　　　　　「トンボのすべて」 トンボ出版
　　　　　　　「昆虫の図鑑　採集と標本の作り方」 南方新社

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