葉先は急に細くなる
イワガネゼンマイ 岩ヶ根銭巻 （イノモトソウ科）
Coniogramme intermedia Hieron

(2018.7.27：岐宿町）

◆分布：日本全土

日本全土に広く分布する常緑の大型シダ。以前は
ホウライシダ科でしたが、現在はイノモトソウ科に
分類されています。
草丈１ｍ以上になりますが、写真のものは
まだそこまで大きくありません。

(2018.7.27：岐宿町）

谷のような環境に生えます。今回撮影した場所も、小さな沢が
流れる谷間です。


(2018.7.27：岐宿町）

近い仲間のイワガネソウによく似ていますが、両者の区別点の
ひとつは葉先です。イワガネソウでは次第に細くなるのに対し、
イワガネゼンマイでは急に細くなる形です。
葉のまわりは細かいギザギザ（鋸歯/きょし）に縁取られます。


(2018.7.27：岐宿町）

7月末、葉の裏には熟したソーラス（胞子嚢群）が見られました。


(2018.7.27：岐宿町）

ソーラスは葉脈に沿って付きます。イワガネソウでは葉脈が
網目状に付くので、その点もイワガネゼンマイとの大きな
違いとなります。


(2018.7.27：岐宿町）

長崎県内ではさほど珍しくはないようですが、福江島では
あまりたくさん見かけないように感じています。
大きくて目立ちやすい種類のはずなのですが。


(2018.7.27：岐宿町）

2019年12月現在、国の絶滅危惧種にはなっていません。
各都道府県レベルにおいても、レッドリストに掲載している
ところはないようです。
(2019.12.1）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

参考資料　
「写真でわかるシダ図鑑」　池畑怜伸　トンボ出版　2006
「シダ ハンドブック」 北川淑子/林 将之　文一総合出版　2007
「長�ｱ県植物誌」 中西弘樹　　長�ｱ新聞社　2015

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